じんさい味噌製造組合

じんさい味噌製造組合

四万十町産の原料にこだわった地味噌


原料となるお米は、お母さんが四万十町で自ら育てたお米です。米どころ四万十町の美味しい仁井田米(にいだまい)のみを贅沢に使用するので、風味豊かで優しい味に仕上がります。
大豆ももちろん四万十町産のものを使用しますが、最近ではその生産量が減り、入手が難しくなっていることから、お米同様に大豆の栽培も始めてしまいました。
この原材料への強いこだわりと、長年受け継いできた生きた味噌つくりの製法が、本物の地元味噌として根強い人気を支えています。

じんさい味噌ができるまで

1.下準備の下準備


お米は蒸してから糀菌をふりかけて味噌づくり用の米麹を作ります。

2.大豆を煮こむ


使用する大豆は四万十町産の大豆。その大豆をじっくりと大きな窯で煮込んで柔らかくします。

煮あがった大豆は少しあめ色がかっていい香りが辺りに漂います。
「この煮ぃたやつがうまいがで」
といって、湯気が立ち上るあっつあつの大豆を食べさせてもらいましたが、ほんのり甘くておいしかったです。
なんも味付けしていないのに不思議ですよね。

3.大豆と糀を混ぜ合わせる


大豆の温度を見極めてから、米麹が入ったタライに大豆を入れてから手作業でさっくりと混ぜ合わせます。

4.味噌団子づくり


混ぜ合わせた大豆と塩、米麹をすりつぶしたものを、空気を抜くために団子状にまとめます。


この味噌団子を味噌樽へ!!
この作業をひたすら繰り返しながら、大人3人くらいがスポっと入ってしまいそうな大きさの味噌樽をいっぱいにしていきます。

5.仕上げ


途中で空気を抜きながら味噌団子を投げ入れること小一時間。
味噌樽の表面まで味噌の材料が上がってきたら味噌の保存前に最後の仕上げ。


表面を「ぐっ、ぐっ」と押さえつけて空気を抜きながら、表面を綺麗にしていきます。
なんでも「自分の顔を化粧でなでるよりきれいに仕上げる」ことをみんなで目指しているということでした(笑)


こうして表面を綺麗にならしたら、腐敗防止に塩を振ります。
この塩を振った味噌樽の上の部分は味が濃くなってしまうので、味噌を出荷する時は捨てちゃうとのこと。


蓋の上に重石を乗せたらあとは味噌蔵へ!!
最低でも1年以上はこの味噌蔵で保管をして、出来上がったお味噌からパック詰めをして皆さんのお手元へと届きます。

受け継がれる想い


じんさい味噌組合は、50年以上前に神ノ西(こうのさい)という集落の主婦グループで作り始めたのがきっかけです。

各メンバーが農作業の傍ら、昼夜を問わずに味噌の開発に努めました。
材料選びからその割合、各作業を行うタイミング、大豆を煮る火加減や時間、熟成期間など試行錯誤を重ねることで「じんさい味噌」は産声をあげました。

創業当初は販売も手探りで、おかあさんたちが自ら台車を引いて納品を行ったり、町外からお声がかかれば四万十町の特産品としてアピールをしました。

こうして販売していく中で、一生懸命作ったお味噌を
「おいしい」
と手に取ってくれる顔を見たとき、やりがいを感じるそうです。

組合が立ち上がってから50年。その歳月の中で味噌づくりを母から受け継いで嫁、そして孫へと3代にわたって代替わりをしながらやってきました。

この先も味噌作りの技術だけでなく、「おいしい」を届けたいという想いも受け継いでいきます。
特集一覧に戻る