桐島畑

桐島畑

四万十町十和地域の小野地区、四万十川の近くで、里芋、ナバナ、生姜など年間およそ78品目の野菜をオーガニックで栽培しています。

行きついたのは「有機農業」

農業に携わって30年以上になりますが、農業を始めた当初は慣行栽培(※)をしていました。
農薬を使い、決められた農法で農業を行っていることに疑問を感じるようになり、「自分らしい野菜を作りたい」と思うようになりました。
それから、慣行栽培の傍ら勉強を始めました。

最初は思うように出来ず、苦労の連続。理想の野菜作りに到達するまで約20年もの月日を要しました。
その経験があったからこそ、天候、野菜の色、形、土壌の状態などをよく観察し、野菜の成長に合わせて人間が手を加えていく、今の農法を確立しました。

 

肥料は、鶏糞だけ

農業において大切にするべきは、土づくりです。
化学肥料や農薬を使えば、その時の病気は防げますが、野菜が本来持つ力が育ちません。
いい土をつくり、微生物と野菜が共存する環境を作らなければなりませんが、その時に大切になのは、「菌根菌(きんこんきん)」です。

菌根菌とは、植物の根に着く菌類のことを指します。
菌根菌が植物と共生することで、病気に対する耐性が付いたり、水分・養分の吸収が促進されるなど、有益な影響をもたらします。

しかし、菌根菌は化学肥料では育たず、除草剤や殺虫剤などでも簡単に死んでしまうため、私たちは、鶏糞だけを使用しています。

 

四万十にあった栽培方法をとっています。

有機農業は、山あい、平地、都市近郊など様々な場所で行われています。
平地では、温室や温床などの設備を整えて有機農業を行っている地域もありますが、私たちは、四万十にあった栽培方法として、露地栽培を取り入れています。

夏は40℃、冬は氷点下まで下がる四万十。さらに夏場は台風がよく上陸しますので、ハウス栽培では、ハウスやボイラーなどの設備の維持費がかかってしまうからです。

その地域にあった農業でなければ、継続できません。
ですので、私たちは露地栽培で野菜を育てています。 

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