創業150年以上の歴史ある匠
明治の初め、初代梶原平次が土佐安芸郡黒鳥より四万十町本堂に移り住み、鍛工場を創業。以来、150年以上に渡り多種多様な刃物を作り続けている「黒鳥鍛造工場」。
国指定の文化財に認定される伝統的工芸品「土佐打刃物」の伝統と文化を後世に伝え、より良いものを残していく。土佐の文化と歴史に触れる一振りをぜひご堪能ください。
そんな匠の作る「ぺティナイフ(ステンレス製)」はご家庭でも使いやすいサイズでお料理に重宝すること間違いなし。職人の手により生みだされる“一生モノ”の道具。研ぎ澄まされた切れ味を是非お確かめください。
黒鳥の製法
黒鳥での一般的な製造工程としての流れは、「材料選び」→「鍛造」→「荒研ぎ・整形」→「熱処理(焼鈍し・焼入れ・焼戻し)」→「水研ぎ」→「刃付け」→「柄付け」という流れで製造しています。
まず、各種刃物に適した材料を厳選。規定の幅や厚みに叩き、大まかな形を作る鍛造を行い、荒研ぎをし大まかに作られた形をさらに整えます。
製造過程で重要な部分の熱処理。焼鈍しで鍛造によってストレスのかかった金属の粒子を整え、焼入れをし鋼の硬度を引き出す、その後焼戻し、硬度のバランスを整えるために油で煮る工程、これによって刃物の性能、中身が決まります。
熱処理後は水研ぎで焼きが戻らないよう冷却しながら表面の処理や刃先を研ぎ込みます。最後に刃付けと柄付け、刃先を研ぎつけ切れ味を最大限に引き出し、最適な持ち手を選び取り付け。
その他にも鞘や柄、木工や革製品など、様々な要望の対応も承っております。
土地に根ざした刃物の製造
元は柄鎌を中心に造林鎌・枝打ち鉈等、林業用の刃物を製造し、地域の中で必要となる道具を作り続けてきました。
近年になると林業用刃物の需要が減り、時代にあわせて包丁やステンレス製の刃物の製造など、多種多様な刃物を作るようになりました。黒鳥の刃物の根底には林業用刃物の丈夫な作りや切れ味を生み出す技術があり、野鍛冶として地域の人々の要望に答えながら進化していきました。
形状や重心の変更など、細かな要望にも対応しながら、利用者のニーズに合う実用的な刃物を製造しています。工場に店舗を併設し、顧客からの直接依頼(対面販売)にも対応。
デザイン性のある包丁の制作など、新商品の開発もおこないながら、技術と伝統の継承にも力を入れています。